戸田市立笹目小学校で講演を行いました

戸田市教育委員会は、将来の予測が困難な時代においても、主体的に判断・行動し、よりよく問題を解決する資質・能力を確実に育むことをねらいとして、平成28年度より、リーディングスキル(以下RS)育成を最重要課題の一つとして授業改善に取り組んでいます。

2021年12月8日(水)に、戸田市立笹目小学校において研究委嘱発表会が開催され、当研究所所長の新井紀子が「AIに負けない子どもを育てる~リーディングスキル育成を通じて~」と題して講演を行いました。

まず、当日の研究授業で扱った「日本の工業の特色」の帯グラフを読み取ることは、小学5年生にとって難しい内容であるが、ただ知識を伝達するのではなく、グラフの読み方を学習スキルとして学ぶ良い授業であったと講評しました。

毎日の授業で意識して児童生徒の学習スキルを高めていくことが大切であり、例えば「分かっているよね。」と問うのではなく、どのように学べばよいかを教える授業や学習スキルが身に着いているかどうかをチェックする授業が全国に広まり、授業の質を向上させていくことが重要であると指摘しました。

講演では、2011年の東ロボプロジェクトからRSTプロジェクトをスタートさせた経緯やRSTの狙いについて紹介し、さらに、他の教育委員会が公表しているRSTと全国・学力学習状況調査(学テ)との相関や研究チームの分析をもとに、読解力を義務教育段階で身に着けさせることの重要性についても指摘しました。

当日は、オンライン配信が行なわれ、北は北海道から南は九州まで全国の教育関係者の視聴があったそうです。
また、戸田市教育委員会のFacebookでも当日の様子が公開されています。